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2023/01/17お知らせ

寒い季節を乗り切るために
〜 血栓予防には血管のしなやかさがカギ 〜

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寒い季節になり、暖かい部屋から急に冷え切った廊下や屋外へ移動すると、熱が身体の外へできるだけ逃げないようにするため、血管は収縮し血圧が急上昇しやすくなります。この寒暖差による急激な血圧の乱高下によって起こる失神、心筋梗塞や脳梗塞などの心臓や血管への健康被害を「ヒートショック」といいます。
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ヒートショックは、短時間に血圧が急激に大きく変動しがちな冬場の入浴中に起こることが多く、特に糖尿病や循環器系の持病がある方や65歳以上の高齢者は要注意です。

この極端な温度差を減らすために、脱衣所と浴室を暖め、お湯の温度を3840℃に設定するなど、身体に負担をかけないよう環境を整えることが大切です。また、食事直後1時間は食べ物を消化するため、脳への血流量が低下し、ここに飲酒が重なると血管が拡張するため、より血圧が下がりやすくなります。そのため、食事直後や飲酒時は、血圧の乱高下に注意が必要です。

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身体の内側からヒートショックを予防することも大切です。空気が乾燥しがちな冬は、汗をかきにくいため水分摂取が少なく隠れ脱水に陥ることがあります。体内の水分量が減ると血液がドロドロになり血栓ができやすい状態になるため、こまめな水分摂取をしましょう。

次に、「血管のしなやかさ」を保つことも血圧の急激な変動に対応するカギとなります。血管は、加齢とともに硬くなり柔軟性を失っていきます。その理由の1つとして、細胞の老化により一酸化窒素(NO)の産生が減ることが考えられます。NOは、血管の一番内側にある内皮細胞から作られ、血管をしなやかに広げる働きがあるため、血液が血管をスムーズに流れるよう内皮細胞の機能を保つことは動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞の予防につながります。そこで、FPPが血管内皮機能を改善しNO産生増加を促すことを証明した論文をご紹介します。

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Evidence of FPP

NOとFPP 〜血管老化予防〜

この研究では、薬やサプリメントを服用していない健康な中高年42(42-57)を対象にFPPの血管内皮機能に対する効果を検証しました。FPPまたは味付きの糖質(プラセボ)のグループに分け、それぞれ19g 6週間摂取しました。血管内皮機能を評価するため、NO産生レベル、NO産生に関わる遺伝子発現に加えて、FMDFlow-Mediated Dilatation, 血流依存性血管拡張反応)検査を3, 6週間目に実施しました。

FPP摂取3週間後には、NO産生と血管拡張度を示すFMD値が有意に増加しました。NOは、血管の柔軟性だけでなく、コレステロールを下げ、血栓の発生を抑える働きも担っています。FPPは、血管の柔軟性と拡張度に働きかけ、血液が血管をスムーズに流れるよう内皮細胞の機能を改善するため、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞など心・脳血管疾患の予防につながる可能性が示唆されました。このことから、FPPは、加齢により低下する血管内皮細胞の機能を改善し、血管の老化予防に効果的と考えられます。

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Marotta, F., Yadav, H., Kumari, A., et al. Cardioprotective effect of a biofermented nutraceutical on endothelial function in healthy middle-aged subjects. Rejuvenation research, 2012. 15(2):178-181.

Wisdom Note Back Number

■Wisdom Note Vol.4
Long COVIDに対するFPPの可能性
https://www.ori-japan.com/news/info/long-covidfpp.html

■Wisdom Note Vol.2
ウイルスの上気道への侵入を防ぐ為にFPPにできること
〜唾液に含まれるIgAで感染症を予防〜
https://www.ori-japan.com/news/info/iga.html

■Wisdom Note Vol.1
免疫機能を高めるためにFPPにできること
〜ミトコンドリアの活性化がカギ!〜
https://www.ori-japan.com/news/info/fpp-5.html