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研究論文・研究成果
FPP エビデンス・シリーズ1
FPPは感染症予防に役立つか?
『FPPの臨床研究が私たちに教えてくれること』
毎年インフルエンザ等の感染症が流行り感染症予防への関心が高まりますが、今年は新型コロナウイルスの状況も予断を許さないことから特に関心が高く、大里研究所にも多くのお問い合わせを頂いております。そこで、皆様の感染症予防のヒントとなる情報をお伝えすべく、『FPPの臨床研究が私たちに教えてくれること』をテーマに、関連するFPP (Fermented Papaya Preparation) の臨床研究をご紹介いたします。
私たちの口・喉・鼻の粘膜は、口内で分泌される唾液の働きによりウイルスや細菌の侵入から守られています。しかし免疫力が低下すると外敵であるウイルスや細菌の体内への侵入を許してしまうのです。口腔免疫である唾液IgAへのFPPの影響を説明します。 |
唾液中のIgAを増加させ感染症から身体を守る!
90名の運動習慣の無い健常人を20~40歳、41~65歳、65歳以上の3グループに分け、さらに6週間1日 9gのFPPを摂取するグループとプラセボを摂取するグループに分け、1カ月のウォッシュアウト期間後被験者を変えるクロスオーバー法で試験を行いました。結果、唾液分泌量は、 20~40歳の若年層ではFPPの摂取によって有意に増加しました。 FPP摂取群では、唾液中のIgAとリゾチーム産生において有意に上昇し、試験開始時のベースラインが若年層に比べて著しく低かった65歳以上のグループも年齢層の違いがなくなるほど上昇しました。 また、FPPを摂取することで、鼻洗浄液の細胞中の フェーズ2酵素群とSOD酵素遺伝子の有意な発現上昇が見られました。1)
<各年齢層における FPP摂取による 唾液 IgA の変化>
20~40歳、 41~65歳、 65歳以上、いずれのグループでも唾液IgAが有意に増加!
口腔免疫(呼吸器疾患への防御)が年齢に関係なく高まりました
赤:FPP摂取群 黄色:プラセボ摂取群 ★p<0.05
糖尿病では、ちょっとした足の傷でも悪化して足潰瘍へと進行し、重症化して壊疽を引き起こすと下肢の切断に至ることもありえますが、これは傷から入る病原菌に対処する免疫力を失っているために起こります。免疫力の低下によって病気や傷が治りにくくなることは、感染症に対する大きなリスクとなります。感染症予防には免疫力を高く維持することがとても重要です。
FPPは、糖尿病患者の免疫力を上げる効果が一連の研究により証明されています。 |
感染リスクの高い糖尿病患者の免疫を強化し
感染症と戦う力をUP!
22名のⅡ型糖尿病患者にFPP(9g/日、6週間) を経口摂取させ2週間のウォッシュアウト期間を設け指標を測定し、Ⅱ型糖尿病患者の高血糖状態に対するFPPの安全性と免疫賦活効果の検証を行いました。結果、FPPは糖質であるにも関わらず、 Ⅱ型糖尿病患者が摂取しても血液パラメーターには影響がなく、安全であることが確認できました。
また、FPPは免疫反応に必要な活性酸素種(ROS)であるスーパーオキシド(O2・-)の産生を増加させ、免疫機能を向上させることが確認されました。2)
このメカニズムを解明するため、ヒトのTHP-1細胞にFPPを与え、ATP産生を測定しグルコースと比較しました。結果、FPPを与えたTHP-1細胞は、グルコースのみを与えた細胞と比較して、ATP産生を上昇させました。グルコースとともにFPPを与えた細胞はさらにATP産生が上昇しました。加えて、NADPHの産生促進、および ミトコンドリアの膜電位/酸素消費量 の上昇も確認されたことから、FPPはミトコンドリアでの エネルギー産生を促進することがわかりました。2)
糖尿病患者を対象にした別の臨床試験では、実際にFPPがⅡ型糖尿病患者の傷の治りを早くすることも確認され3)、糖尿病患者の感染症リスクの低減に期待が持たれています。
慢性創傷をもつ糖尿病患者を対象にした別の臨床試験では、実際に標準治療を受けながらFPPを摂取した患者の創傷部位の免疫細胞では、標準治療のみを受けている患者と比較して、下の図が示すようにROSの産生誘導が有意に高くなり、FPPがⅡ型糖尿病患者の傷の治りを早くすることが確認されました。糖尿病患者の感染症リスクの低減に期待が持たれています。3)
糖尿病に関する一連の研究により
「ATP産生促進剤 及び ミトコンドリア活性促進剤
並びに免疫賦活剤」として
日本国特許庁に登録されました!
特許第6401792号
(登録日:2018年9月14日)
FPP(パパイヤ発酵食品)は、自然の恵みであるパパイヤを1年かけて発酵させ、顆粒状にした発酵食品です。これまでのヒトでの臨床研究で、1日9gを食べた結果抗酸化効果、免疫活性効果、抗炎症効果 など数多くのエビデンスが得られています。 |
感染症予防に関する研究チラシPDFのダウンロードはこちらから
【引用文献】
1) Is there a potential application of a fermented nutraceutical in acute respiratory illnesses? An in-vivo placebo-controlled, cross-over clinical study in different age groups of healthy subjects J Biol Regul Homeost Agents. 2012 Apr-Jun;26(2):285-94
2)Does oral supplementation of a fermented papaya preparation correct respiratory burst function of innate immune cells in Type 2 diabetes mellitus patients? Antioxid Redox Signal. 2015; 22: 339-345.
3) May Dietary Supplementation Augment Respiratory Burst in Wound-Site Inflammatory Cells? Antioxid Redox Signal. 2018 Feb 10;28(5):401-405.